舞台「罪と罰」
ドストエフスキー原作、三浦春馬さん主演の舞台「罪と罰」を観に行きました。
原作を読んでいない状態だったのでどんな内容かと集中して観ていたら…ハチクロの青春スーツを思い出しました。
罪と罰は、大真面目に中二病を描いた作品でした。
デスノートのキラっぽい要素もあります。
この主人公を見て、私は思春期〜モラトリアム期に共感は出来るけれど、自分はその時期を過ぎた人間であると感じました。
つまりハチクロの青春スーツを外から眺める側の感覚です。

セリフ量が物凄く多く、観るのに集中力がいる舞台でした。
舞台セットの準備の為の暗転が殆ど無く、ストーリーを途切れる事無く楽しめる工夫がされていました。
原作の予備知識が無くても19世紀が好きで色々調べたおかげで、衣装などから大体の年代が分かる様になったのが嬉しいです。

舞台中に沢山出てくる名言の中でも、ここにいるのは良くないと思いながらも居続けてしまう事への主人公の自己批判が特に印象的でした。
辛い時は引き蘢りになりがちですが、こんな所にいるべきではないと感じる場所は自分から去るべきで、どうにもならない時でもそれを捨てる選択肢は自分の中にまだある、そしてそれが自分を救うというメッセージは多くの人の支えになりそうです。

主演の三浦さんは遠目でも分かる程美肌で彫刻の様に美しかったです。
ミケランジェロが対面したらトンマーゾに出会った時の様に熱烈に崇拝したかもしれません。

この作品は中高生が芸術鑑賞で観る事をおすすめしたいです。
体育館で生徒が集まって映画を観る機会があると思いますが、あの様な機会に最高の題材です。
私は思春期〜モラトリアム期の間にこの作品を知っておきたかったです。
若者の悩みや感性にひらめきを与える助けになる作品の1つだと思います。


罪と罰 (まんが学術文庫)
「罪と罰」は小説だけでなく漫画版も何種類も出版されているようですね。
[2019/02/13 00:00] | その他雑記 | page top


映画「メリー・ポピンズ リターンズ」
「メリー・ポピンズ リターンズ」の映画を公開初日に観に行きました。
舞台は大恐慌の時代、1930年代頃です。
感動的なストーリーや夢のある魔法が素敵なのは勿論の事、それ以外の見所は当時のロンドンの様子です。
当時はまだ町の明かりがガス灯だったんですね。
主要キャラにガス灯の点灯夫がいて、その今では殆ど見られない光景と仕事っぷりが興味深かったです。
早朝に梯子を担ぎながら自転車で街を回って、街灯のガスの火を1つずつ消していくんです。
それから時計台ビッグベンの文字盤は夜になると内側から光るのですが、その光もガスの炎でした。
沢山の炎が時計の文字盤の内側で無人の状態でごうごうと燃えていて、ちょっと怖かったです。

ガス灯と言えばショパンの時代(1830年代)には既にパリの街はガス灯で照らされていました。
100年もガス灯の時代が続いていたんですね。

「メリー・ポピンズ リターンズ」での電話は黒電話の様なデザインに見え、社内で瞬時に連絡し合える様子でしたが、当時のヨーロッパの電話はどんな仕組みだったのでしょうか。
「となりのトトロ」は日本の戦後が舞台でしたがまだ黒電話ではなく、ぐるぐる回して交換手に繋いでもらうタイプの電話でした。
「ダウントン・アビー」は1910〜1920年代の話ですでに電話・電気冷蔵庫・電動ミシンが出て来て流石お金持ちは進んでるなぁと思いました。
お婆様が「電気の次は電話!」と驚くセリフがありましたね。

メリー・ポピンズ役のエミリー・ブラントさんの伏し目が美しくて、どんなにメイクしてもこうはならない骨格の違いだなと思いながら見とれました。
衣装は1920年代のダウントンアビーとは全く違い、ウエスト位置がジャストに戻っています。
それから魔法のシーンではアニメと実写の合成シーンもあり、昔のタッチで描かれたアニメが良い味出してました。
今ではあの様な描き方は見られなくなりましたね。
2Dアニメ好きな人にも嬉しいシーンだと思います。
アニメのシーンのメリーの服装は19世紀後期のバッスル全盛期の設定かなと思います。

ファンタジー映画としてだけでなくヨーロッパの歴史が好きな人にもおすすめの映画です。
当時のロンドンを堪能出来ます。


50年前の「メリー・ポピンズ」も観てみたいです。
[2019/02/01 00:00] | その他雑記 | page top


映画「ホイットニー」
「ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー」を観に行きました。
最近観た「アイ、トーニャ」と主人公の境遇が似ていて、周りの環境がもっとまともだったらどんなに良かったかと思わされます。
インタビュー形式の映画という点でも似ていましたが、映画「トーニャ」は役者が大幅にストーリーを演じているのに対し、「ホイットニー」は完全に過去の本人の映像と関係者のインタビューで構成されるドキュメンタリーでした。

才能を授かった者はその才能を世に出す事だけでなく自分を大事にする事にも細心の注意を払わねばならないと感じます。
でもこれを教えてくる大人って周りに殆どいないです。
特別な人生を歩む人のサポートは一人一人に前例が無い分、臨機応変に対応していく事が難しいのだろうと思います。
ホイットニーほどでなくても、例えばギフテッドの子に当てはめてみても周りの大人が気付きもせずに子供を傷つけることが珍しくありません。

ホイットニーの問題は顕在化した時には取り返しのつかない状態でした。
お金になる間に見逃されがちな問題は、ボロボロになった時に必ず表に出てしまう。
上手くいっているように見える間もきちんとした体制が必要だと思いました。
しかしそれは財を成しただけでは整えられないくらい難しいようです。
ギフテッド教育の先進国であるアメリカでさえ才能ある若者へのサポートが全然整っていないのは残念です。
天才にこそ正しく支えて導いてくれる存在が必要だと確信しました。

夢いっぱいの眼差しで歌う若きホイットニーの笑顔は本当に可愛くて美しかったです。
[2019/01/27 00:00] | その他雑記 | page top


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