「クラシック作曲家列伝」
マール社さんと音楽家企画でご縁があり、「クラシック作曲家列伝」の献本を頂きました。
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作曲家のキャラクターや人生がカラー漫画と解説で綴られています。
特徴を捉えながらも可愛い絵柄が魅力的で、音楽家達への愛を感じる心温まる漫画になっています。
音楽室やピアノ教室にこの本があれば生徒さん達が作曲家をもっと好きになれそうです。

12人の作曲家がワクワクするキャッチフレーズで紹介されています。
バッハ:もめ事上等!! 転職の常連
モーツァルト:THE・神童 でも世渡りは下手!!
サリエリ:モーツァルトを殺したって本当!?
ベートーヴェン:生き方も作品も…すべてが型破り!!
ベルリオーズ:妄想ストーカー作曲家!?
リスト:パリのスーパーアイドル 引退後はお坊さん!!
ショパン:心の壁厚めのさびしがり屋
ブラームス:ポスト・ベートーヴェン!? 古典を愛したロマン派作曲家
ワーグナー:究極の唯我独尊男!!
チャイコフスキー:ガラスのハートの持ち主!
ドビュッシー:倫理観も音楽の規則も完全無視!!
ラヴェル:緻密な作品と超マイペースな本人

一人一人の話だけでなく、リストの漫画にショパンが出てきたりワーグナーの漫画にリストが出てきたりと作曲家同士の友情エピソードも描かれています。
伝記、縦の時代の繋がり、横の人間関係を同時に学べるところが魅力ですよ。
すでに音楽家にハマっている方もこれから知りたい方も楽しめると思います。



こちらの本と私の担当編集者さんは別の方で、私も音楽家について発信する活動をしているという繋がりで、マール社の編集者さんから献本を頂けるとご連絡を頂いた時はとても驚き嬉しかったです。
本当にありがとうございます。

さて私の音楽家企画とは?何故まだ出ていないのか?というと、それは独自研究が含まれるから、つまり監修が大変になるので監修者が見つからないからというのが一因です。
僕のショパンの時も三誌目でやっと連載が決まったりと困難に直面してばかりでしたが、新しい企画をいつか実現できればいいなと思います。

ショパンを紹介するイメージとしてここ数年でいくつかの伝記的書籍などで見られるようになった表現があります。
それは「寂しがり屋」。
ショパンの言動には人を惹きつける意外性があり、その一因は寂しさかもしれない事、そしてショパンの行動と寂しさがリンクしている事に私は気付き、サイトの作品と連載作品両方でショパンの性格の1つとして寂しがり屋なエピソードを紹介してきました。
それが他の書籍でも紹介されるようになり、多くの人が納得するショパン像として定着しつつあるのを感じて感慨深いです。

ショパンファンの皆様ご存知の通り、ショパンは多様で複雑な性格を発揮しています。
ショパンが可愛いを体現していた事も漫画の中だけでなく納得できるイメージとして提示していきたいですね。
ちなみにツンデレに関しては僕ショパ以前は小説「葬送」で「魅力的なつれなさ」という表現があります。
この表現を見た時はショパンに対する共通イメージの嬉しさと納得感があったのを覚えています。
史実に詳しい小説ですが「ツンデレ」は今の所は創作本の中のショパン像といったところでしょうか。
でもこの先解説本でも登場する可能性はゼロではありません。

ショパンの寂しがり屋さんな性格が出来事や周りにどう影響したのか知るには、「ショパンは今どれくらい寂しいのか」に注目しながら書簡や伝記を読むと、ショパンの言動との関連が見えてきて興味深いですよ。
[2021/07/20 00:00] | 音楽家語り | page top


「師としてのリスト」
ここ数年でリスト関連の本が増えてきている気がします。
「師としてのリスト」読みました。

生徒によるリストの晩年のマスタークラスのピアノレッスンが記録された訳本です。
マスタークラスとは個人レッスンとは違い複数の生徒が参加しお互いの演奏やアドバイスを聴けるレッスン形態です。
レンツの回想録のように生徒が実際に聞いたリストの言葉を記録しているのがこの本の貴重な見どころです。

リストは生徒がどんな曲を持参するのか事前に知らないようで、その場で聴いた演奏に鋭いアドバイスをしたり曲の分析をしていたようです。

生徒の多くがプロのピアニストで、リスト先生から次はあの曲を弾いたらどうか、作曲してはどうかと言われたら、生徒は次の日のレッスンで演奏を披露したり作曲を持参している記録があり、1日で準備するなんて普通のピアノレッスンでは不可能なプロ技だと思いました。

リストのレッスンは堅苦しくなかったそうで、この本でもくだけた日本語が使われています。
写真の印象ではクールで厳粛な雰囲気のリスト様ですが、こんなコミカルな言動をするんだという面白さがあります。

リスト著ショパンでは比喩表現が多いと指摘される事があるようですが、「師としてのリスト」を読むとリストは喋る時も比喩表現が非常に多いです。
なので著書の比喩表現はわざとではなくリストの口癖と言えそうです。
本人による著書と身近な人物の記録による話し方からリストの一貫性が窺えるのは読んでていて嬉しい発見です。
解説にはレンツの回想録や著書ショパンからの引用が複数あり、これまでのリスト関連本との繋がりも感じられるのが楽しいです。

リストがショパンとの絆をずっと誇りに思っていた事が全体的に伝わってきます。
リストはショパンの殆どの曲を絶賛しているのですが、ショパンのスケルツォ2番は好きではなかったようです。
私はこの曲はかつて発表会用に選んだほど好きなので、リストが毛嫌いした理由が知りたいです。

ショパンの死後すぐリストはショパンに敬意を表してポロネーズを作曲し、その曲に強い思い入れを持っていました。
熱心な生徒ならその曲に挑戦しリストに聴いてもらいたいと思うのは当然ですが、リストはこの曲を下手な演奏で聴かされるのが耐えられなかったようです。
ショパンとの思い出が台無しにされるような感覚に陥ったのかもしれませんね。

来月にはリスト著ショパンの新訳が発売されます。
誰もがリストの魅力とショパンへの友情を知る事ができる機会が来ようとしています。
[2021/07/19 00:00] | 音楽家語り | page top


MENSA会報6月号に記事掲載
JAPAN MENSAの会報「卓袱台」6月号に私が執筆した記事が巻頭特集で掲載されました。
この記事は先日お知らせしたスペインメンサの会報に書かせて頂いた記事の翻訳前の日本語版です。



絵は私のサイトから自由に使って下さいと申し上げたら、兎ショパンと狼リストがまさかの表紙に!
ショパン以上に兎が似合う実在の男子はいるだろうか(否いない)。
本文にもスペイン版より沢山の絵を掲載して頂いてます。




テーマは「現代の日本のマンガ業界-今日の状況、その起源からどのように変化したか、その将来はどうなるか」。
このテーマと全体の文字数はスペインメンサからのご依頼によるものです。
日本の会報での掲載にあたり、「記事掲載の経緯と感じたこと」と「プロフィール」を加筆することになりました。

私はテーマに沿った7つの小見出しを考え出し、執筆しました。
・読者について
・デジタル化について
・作画の変遷
・漫画の浸透
・業界の課題
・漫画は『手に職』になるか
・AIによる未来の漫画の可能性

ヒット作の紹介などは一切ありません。
漫画家しか知らない事、世間のイメージとは違う漫画の実際など、意外性のある内容に焦点を当てています。

スペインメンサでの記事執筆を日本の会報の担当者の方に知って頂けた事で今回の掲載が実現しました。
素晴らしい機会を頂きましてありがとうございました。
[2021/06/10 00:00] | 既刊紹介・掲載告知 | page top


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