僕のショパン第29話「冬の後にはきっと春が来る」
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メンデルスゾーンと言えば一般的には、裕福な家に生まれて明るい曲を書いて幸せな一生を送った人、というイメージだと思いますが、そうでは無い部分を多めに描きました。
実際のメンデルスゾーンのセリフは「冬の後に春なんて来ないのに」ですが(漫画の中で使ってます)、タイトルはメンデルスゾーンの曲が後世に受け継がれる意味を込めて「〜春が来る」にしました。
周りの人が豹変したり、人の心が簡単に離れたり、馬鹿にされていたり…メンデルスゾーンほどの人でもそんな悩みに苛まれていたのだなと共感でした。
冒頭の、曲にタイトルをつけない理由の話は、「三代のユダヤ人」という本の注釈にちょこっと書かれていたものですが、成る程!と目から鱗が落ちました。
ベルリオーズが音楽シーズンやオケについて語る所は、「音楽のグロテスク」や「管弦楽法」からです。(バッタの例えは別の人のものです。)
貴族はコレラを恐れて田舎に行ったのに、犬の数程いる音楽家は死なない。という例えも別の人が言ってた様な。
今と昔のクラシック音楽・音楽家の違いにびっくりです。
現代の漫画の様に大量に生まれては消えていく時代、それだけ活気も凄そうです。
オケの経験が無い私は管弦楽法には期待してなかったのですが、有り得ない当時のオケや指揮者の話がベルリオーズの怒りと落胆の口調で面白おかしく書かれてて凄く楽しめました。
次はいよいよ最終話です…3話分のボリュームをまとめた内容になってます。
死を描くのは辛かった…が希望の無い内容にはしなかったつもりです。
初めてだらけの連載でした…好きなショパンやリストを仕事で描かせて頂けるなんて幸せでした。
本当に好きで思い入れの強い作品を描くのはもの凄いエネルギーがいる…全う出来たのはずっと作品を好きでいて下さった素晴らしい担当さんと毎月読んで下さる読者さんのお陰です。
最後までご覧頂ければ幸いです。
[2012/01/01 00:00] | 僕のショパン紹介 | page top
僕のショパン第28話「孤独は芸術家の恋人」
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シューマンは明るく、メンデルスゾーンは悲しげな終わりにしてみました。
シューマンの晩年は、結婚指輪を捨てたり川に投身自殺未遂したり、精神錯乱(若い頃の梅毒の悪化)で入院したりと悲しいエピソードが沢山あるのですが、音楽家としての使命を見つけたというまとめ方にしました。
不安定な音楽の道を母に反対されて法科大学に進学させられたり、遅れを取り戻そうと間違った無理の仕方をしたり、酒・煙草・女(と男)に荒れたりと、多くの若者と変わらない悩みを抱えながらも、ショパンの音楽等との出会いで立ち直って素晴らしい作品を遺したシューマン。
それが一番描きたかったです。
というかシューマンの荒れ方は過激すぎて…音楽家を貶める様な暴露漫画にはしたくないです。
史実の男色シーンは少しだけ入れましたが(笑)。
荒れ方を真面目な絵には出来ないけど(年齢制限ものだから…)、コミックスのおまけページでネタ的に触れようと思ってます(笑)。
「ロマン派の旗手」という本にその辺のエピソードが詳しく書かれています。
シューマンの項目の見出しが●●エロスとかだった気が。
初めて読んだシューマン本がそれだったので衝撃でした…。
ヴィークがばら撒いた「シューマンの品行不方正」の内容はこれらが暴露されていたのでは…。
クララみたいにリストに複雑な思いを抱えてた音楽家は沢山いそうで、リストには悪気は無いのに(多少KYですが)リストは誤解されやすくて気の毒です…。
クララについては「真実なる女性」が参考になりました。
楽屋でショパンとメンデルスゾーンがじゃれあうのを見て萌える話・シューマンとワーグナーの散歩・革命に参加したワーグナーに呆れる話・メリティスと比べたらマイアベーアなんかピグミーだ!とシューマンがリストにキレる話等盛り沢山です。

ショパンと会った人はショパンの無邪気な可愛さに目を奪われる事が多い様ですが、シューマンがショパンに会ったのはショパンの曲を知ってから数年後。
曲からショパンを知ったシューマンはショパンに孤高の騎士の様なイメージを持っていて、現代のショパン像とほぼ同じだと感じました。
ドイツにいたから偶然とはいえ凄く興味深い。
シューマンの評論は「音楽と音楽家」というタイトルで発売されてます。
[2012/01/01 00:00] | 僕のショパン紹介 | page top
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