ミケランジェロ

レオナルドに続きミケランジェロを描いてみました。
どちらも漫画絵的にしつつも特徴を出来るだけ取り入れてキャラデザしてみた。
レオナルドより23歳年下で、88歳まで生きました。
外見は…中背、やや細身だが彫刻で鍛えられた骨格と肉体、下唇が少し厚い薄い唇、黒髪、黄色や青にきらきら光る斑点のある角色の瞳…だそうです。
ミケランジェロと言えば鼻を殴られて潰された話が有名ですが、実際それほど潰れてはいなかったらしい。
元々鼻の付け根が凹んでいる日本人から見たら、肖像画等ではそんなに鼻が潰れている感じはしないかも。

性格は正直者過ぎて敵を増やしてピンチになる事がよくあったそうです。
ヘタクソや不正が許せず衝突する感じ。
嫉妬に狂った連中があらゆる手段でミケランジェロを妨害し、命まで狙われた事もあるとか。
ショパン等私が興味を持って調べた芸術家に共通するのは皆一匹狼タイプで、徒党を組むのは彼らを妨害する側であるというのが共通していて興味深い。
言うだけでやりもしない者が行動する者を傷つける、というのをシューマンが評論で訴えていましたが、それと同じ記述がこの時代にもありました。
現代も同じなので何百年も繰り返されている事なのだと思うと、彼らも乗り越えてきたんだと勇気づけられると同時に悲しくもありますね。
仕事に必要なのは愛と忍耐だ、とミケランジェロは言っています。とても共感するセリフです…。

レオナルドは肉体労働の彫刻より絵を描く方がいいと言っていましたが、ミケランジェロは自分は画家ではなく彫刻家だと主張していました。
絵の仕事は本業ではないと言って断りきれず渋々描いたりもするのですが、描いてみれば他の画家を圧倒する出来。
そして自分は石工や工房の職人とは違って芸術家だという強いプライドを持っていました。
先祖はプリオーレという行政職が多く、高貴な市民の一族としての誇りもありました。
今で言うと政治家一族の息子でしょうか。
でも身内には芸術に理解のある人が少なく、芸術家と石工の区別もつかなかったり、彫刻家になるのを酷く反対されたりなってからも理解されなかったり(この辺はレオナルドと似てます)。
ミケランジェロは自分が本当に美しいと思うものしか作りたくないので、権力者の肖像画なんて描かない(笑)。
権力者の大理石像を彫る時も、注文主に文句を言われようが顔を理想の顔にして芸術的価値を優先する。
理想的な仕事の仕方ですね…。
ルネサンス以前の中世では芸術家という概念が無く、奉仕人でした。
そこから徐々に芸術家になれる意志と実力を持つ人が出てきたのは凄い事です。

信心深く、食事と身なりは質素だったそうで、薔薇色の服を着て薔薇の香水を愛用していたオシャレ男子のレオナルドとは対照的。
キリスト教は多くの日本人には馴染みが無いけど、神は信じるが宗教は胡散臭いという風潮が当時あり(これはいつの時代もあるかもしれない)、宗教改革等が起こっていました。
ミケランジェロは純粋に神を信じて作品にしていて、それがキリスト教の人物で表されているわけですが、現代日本人が宗教に関係無く神を感じたり神に祈る感じに近い気がして、キリスト教をモチーフにした作品でも身近に感じる事が出来ました。

2人を並べてみた。

美術以外の特技は、レオナルド:楽器の弾き語り、ミケランジェロ:詩作。
筋肉マニアで筋肉隆々な創作をしてますが、やはり感受性は繊細。
好きなタイプは、レオナルド:しなやかな美少年、ミケランジェロ:マッチョな美青年、でしょうか(笑)。
理想の青年に出会った時「肉体美以外に私を喜ばせるものは無い」と言ってます。
で、肝心の2人の関係はというと…皮肉を言い合う微妙な関係…。
歴史の事等本で調べるのは結構大変ですが、やっぱり創作は描いてて楽しいです。


ちょっと堅い話になりますが、ショパン・レオナルド・ミケランジェロ等芸術家の書簡等でお金の記録が多い事から、お金の事ばかり気にしているという感じの解説をしばしば見かけますが、そうじゃないと思った理由を私なりに書いてみます。
ここでは創作を収入を得る手段にする者を除いて、創作自体を目的にする芸術家に絞った話を書きます。
音楽は言葉に出来ないとメンデルスゾーンが言ったりショパンが自分の曲にタイトルを付けなかったのを僕ショパでも書いた様に、芸術家は言葉にならない言いたい事を作品で表現するものです。
作品で思いを表現する芸術家が、あまり言いたくないのに記録しなければいけないもの、それがお金の話。
創作は命を削らなければ出来ない仕事であり、その対価を失うのを泣き寝入りするわけにはいかない。
それに、収入を得る為(生活の為)に創作しているわけではないのに、創作の収入だけで生きていける様になるのが一人前であるという矛盾、収入を増やして贅沢する為に創作しているわけではないのに、報酬の金額が自分の作品の価値を表すという矛盾、芸術家はこれらのお金に関する矛盾を抱えながら戦わなくてはいけないのです。
しかも毎月安定した収入を得られるわけでもなく、いつ仕事を失うかも分からない。
それゆえ、本当は創作の事だけ考えてたくて、お金の事なんて気にしたくなくても、人並み以上に神経質になってしまう。
…と私は創作の仕事をしてきた経験から芸術家達のお金の記録と解説を見てそう感じました。
[2013/09/27 00:00] | CG | page top
キャラぱふぇコミック&パズル

キャラぱふぇコミック&パズル 2013年 10月号 [雑誌]キャラぱふぇコミック&パズル 2013年 10月号 [雑誌]
(2013/08/31)


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キャラぱふぇコミック&パズル10月号にガールズモードと初音ミクの漫画を載せて頂いてます。
初音ミクは6人集合、「悪ノ娘」「悪ノ召使」「クローバー・クラブ」の衣装を混ぜて、ミク達がシンデレラの劇をするという内容です。
漫画の内容は私が考えております。
ガールズモードもフルデジタルでの作画、はじめは苦戦でしたが、仕上げはアナログよりも大分速く出来る様になりました。

読者さんに知らせて頂いた嬉しい事…
私も描かせて頂いたCGメイキングの本が専門学校で教科書として使って頂けてるそうです。

デジ絵を簡単マスター Photoshop スーパーテクニック (CD-ROM付)デジ絵を簡単マスター Photoshop スーパーテクニック (CD-ROM付)
(2010/04/29)
福嶋 純一、桃雪 琴梨 他

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まだ少女漫画で殆どCGが使われていなかった頃から私はCG着色に挑戦してきました。
なのでこのお仕事を頂いた時、自分流の技法を作品として形に出来た事、そして教科書としても参考にして頂けた事がとても嬉しかったです。
カラーインク等のアナログ画材から初めてCGを使い始めた時、普通にブラシツールで塗っただけではぼんやり沈んだ感じになり、便利だと聞かされていたCGに移行するのを躊躇したくなる程絶望する事が珍しくありません。
塗るだけでなくCGならではの工夫を色々する事で画面が光を生むのですが、この本では私が工夫して開発してきたキラキラさせたり華やかな着色方法を紹介しています。
それだけでなく、小物の着色等をリアルに見せる方法、それで絵全体のクオリティを上げられる事を紹介してます。
光や質感の違いの塗り分け方は、受験時代の静物デッサンで培った技術を活かしてます。
ほかにアニメ塗り・厚塗り・水彩塗り・パステル塗りの、簡単にそれらしくなる方法も解説してます。
CG講座本は沢山ありますが、少女漫画風のCGの塗り方が紹介されてる本は中々無いと思いますのでぜひご覧頂ければ幸いです。
[2013/09/20 00:00] | 既刊紹介・掲載告知 | page top
ショパンの愛嬌の正体
男は度胸、女は愛嬌、なんて言葉がありますが、ショパンは愛嬌。
完璧な紳士で近寄り難いくらいの高い品格を持つと同時に、人懐っこく第一印象で「愛嬌がある」と評されていたショパン。
その秘密を考察。

ショパンの愛嬌は性格によるものだと思いますが、ポーランド流のスキンシップの多さが愛嬌をより引き立てていたのではと思いました。
ヨーロッパ人がロシアらへんに行って友情のキスに驚く記述を見た事があります。
日本人が西洋人に挨拶でハグされて硬直する感じの驚きです。
その逆はあるのか?…というのがこの4コマ。
20代前半のショパンはまだ健康でワインを少し飲めた様です。
友達同士で盛り上がった時、ポーランド時代のスキンシップの癖がふと出たりしなかっただろうか。
そんなショパンはフランスの人にとってどれほど可愛く愛嬌のある様子に映っただろう。
ショパンの父がポーランドに移り住んだフランス人なので、ショパンは友情のキスはドイツやフランスではしないという事を知っていたと思いますが、ショパンとティトゥスの仲の良さを見ていた父がもしショパンが祖国を発つ時のアドバイスに「外国では友情のキスの文化は無いからね」等と言っていたら…と思うと面白いです。
リストはポーランド人でもロシア人でもないのにワーグナーを慰める為にキスしている様ですが(僕ショパ12話にも描いた)、ショパンとティトゥスの挨拶的な友情のキスとは別物な印象でした。

伝記本は色々ありますがショパンの可愛さを体感するなら本人が書いた文章が一番です。
ショパン全書間にはショパンがティトゥスに「口にキスしていい?」「じゃれあいたい」と書いた手紙が収録されてます。
そして何よりショパンの愛嬌が感じられるのはショパンの曲だと思います。
曲に惹かれてショパン本人について調べたら本人の愛嬌も評判だったと分かり驚きでした。
[2013/09/17 00:00] | 音楽家ラフ漫画 | page top
ピアノリサイタル
9/13にエルセラーン大阪で開催された安達朋博さんのピアノリサイタルに行ってきました。
ソナタが4曲もある大ボリュームのプログラムでした。
3声以上の部分では1台のピアノで弾いているのにそれぞれが違う楽器の様に音色が変幻自在に感じられました。
クロアチア作品はクラシック音楽の中でまだ珍しいかもしれませんが、クロアチア作品が聴けるコンサートはとても貴重だと思います。
今日のプログラムの中から私なりにクロアチア音楽のご紹介を…
ドラ・ペヤチェヴィッチの「花の一生」「ピアノソナタ2番」は、ショパンやリスト等のロマン派音楽が好きならハマると思います。
イヴォ・ヨシポヴィッチ(現大統領兼作曲家)の「ガラス玉遊戯」は、現代音楽は抽象的で取っ付きにくいのではという先入観を打ち破る、初めて聴いただけでも面白さが分かる曲です。
ボジダル・クンツの「ピアノソナタ1番」は、クラシックが映画音楽やゲーム音楽に影響を与えているのを感じさせてくれる曲だと思いました。
アンコールはベトベンのエリーゼの為にでした。
以前にも書きましたが全く新しい印象を与えてくれる演奏です。
安達さんのエリーゼの為にの演奏の独創性は噂になっている様で、後ろの席の人が初めて聴きにきたらしい人にその驚きを熱心に語っていました。
僕のショパンの読者さんやクラシック好きの方はぜひ、安達さんのコンサート&CDで、安達さんの奏でる音楽の世界に浸ってみて下さい♪
[2013/09/13 00:00] | その他雑記 | page top
ショパン×コルセット×リスト

コンサートの控え室でステージ衣装に着替えるショパンとリスト。
バスクを留めただけの状態の編み上げの開いたコルセットがショパンの細くしなやかな腰に巻かれている。
「ショパンくらい細かったらフルクローズしそうだな」
「無理だよ。このサイズだと少し開くんだ」
「俺が締めてあげる」
リストはショパンのコルセットの紐を手に取り、ゆっくりと引っ張り始める。
何小節もかけてピアニッシモからフォルテへと奏でる長いトレモロを弾く様に、ピアノを自在に操る繊細な指先でじわじわと力を込めていくリスト。
開いていた編み上げがついにぴたりとくっついた。
ただでさえ細いショパンの腰が一層美しく優美な曲線を描いている。
ショパンは鏡に映る自分を見て、一人で締めるより良く締まる事に驚く。
リストの強くて優しい指はいつも不可能を可能にする…ショパンはリストの方を振り返る。
「痛くない?」
リストは心配そうな声色を出しながらも、自分の手でフルクローズさせた事に満足な微笑みを浮かべてショパンと目を合わせた。

↑絵に創作話をつけてみました。
ショパンが実際にコルセットを使っていたかどうか知りたいですね。
リストのポーズが難しかった…。
一人でも着られますが、締めるのが上手い人に締めてもらうと良く締まるらしいです。
イギリス製のアンダーバストコルセットを手に入れたのでベルリオーズ・ショパン・リストのラフ画を描いてみたのでした。
これは太ベルト代わりにもなりそうなデザインです。
[2013/09/11 00:00] | 音楽家CGイラスト | page top
19世紀男子の身支度

寝る前に描きました。
鏡を見ながらコルセットを締めるベルリオーズと、絹より白く滑らかな肌に絹の靴下を滑らせるショパン。

コルセットを着用するポーズって描くのが難しい。特に腕と手。
細身で長身だったベルリオーズ、本人より醜く描かれる事が多い風刺画でとてもスタイル良く描かれているので、本人はよっぽどスタイルが良かったのだろうと思います。
風刺画のくびれからしてコルセットしてそうだなと。
1830年頃の男性はウエストのくびれが大事だったみたいです。
1830年代はイケメンアイドル音楽家が突如一斉出現している奇跡的な時代…。
[2013/09/04 00:00] | 音楽家CGイラスト | page top
リストがショパンとの思い出の曲を出版しなかった理由
リストの「メンデルスゾーンの無言歌による大コンツェルトシュトュック」は、ショパンと一緒にクリスマスに演奏した思い出の曲なのに、生前出版されませんでした。
何故ヘクサメロンの様に出版して大事に弾き続ける事がなされなかったのか。
楽譜にあるレスリー・ハワードの解説を参考に、その理由を推測してみました。


分かっている事実は、リストとショパンが1834年のクリスマスに弾いた事、
その後立て続けに他のピアニストと弾いた事、
そして何らかの理由で出版しなかった事、です。
楽譜は保存状態が悪く、最後の方がバラバラで失われた部分もあるそうです。
リストはこの作品のページ番号を打つのを途中でやめているそうで、リストの口癖「どうでもいい」が垣間見られる気がしました。
リストの書簡集は日本では出版されていないので伝記本に掲載されているいつくかの手紙の内容しか見る事が出来ませんが、「どうでもいい」が何度も出てきます。
リストは1835年4月9日に弾いた時、曲の最後の方で気絶して担架で運ばれたそうです。
記録に残っているだけでもリストはコンサートで何度か気絶していますね…。

浮かれて合鍵事件を起こしてしまったリストなので、浮かれたという推測でこの謎を描いてみました。
漫画ではリストから他のピアニストに話を持ちかけた風に描きましたが、アイドルピアニストのリストとショパンに憧れた女性の方からリストに弾きたいと持ちかけたのかもしれません。
もしリストから持ちかけたのなら、リストがショパンのかわりに女性を選んだというのが萌えポイントですね。
リストは著書「ショパン」でもショパンの事を女性や乙女に例えています。

1834年から立て続けに弾いているので、はじめはこの曲を気に入っていたのではと思いました。
他に考えられる理由は、編曲をメンデルスゾーンに怒られたか、気絶して弾くのも出版するのもやめた、等でしょうか。
現在楽譜はこちらで入手出来る様です。サイトにハワード氏の解説の訳の一部も載ってます。
私は日本のアマゾンでこの楽譜を買いましたが現在取り扱っていないみたいです…米アマゾンにはありました。
僕のショパンのドラマCDが(部分収録ではありますが)おそらくこの曲の日本初録音です。
リストとショパンの思い出の曲をぜひ聴いてみて下さい。
検索したらついにこの曲が収録されたCD「Fantasie」が10月に日本から出るみたいです。
[2013/09/02 00:00] | 音楽家ラフ漫画 | page top
初音ミクのマジカルミライ
8/30に横浜アリーナで開催された初音ミクのマジカルミライの取材に行ってきました。
歌手のコンサートに行った事が無かったので、お客さんが立ち上がってペンライトを振る様子等とても新鮮でした。
リストの「芸術の共感の力で人が1つになる」が目の前に広がっていました。
ステージにミク達が等身大で浮かび上がり、上にバンドの生演奏、その上が巨大スクリーンです。
私が4コマを連載させて頂いてるゲームの収録曲もいくつかありました。
あっという間の2時間でした。
グッズのコーナーでは初音ミクV3のDTMソフトがmac対応で来月発売と知って気になってます。
2007年に今のパソになってからDTMが出来ないままなので、ずっと再開したくて、どのソフトがいいか迷っています。

記念にイラストを描きました。全体図はpixivtinamiで公開しています。
その日の格好を私のかわりにスタイル抜群のミクさんに着てもらった絵です。
幅広ベルト部が腰を守ってくれるお気に入りのスカートです。水玉模様も好き。
そう言えば、リンの身長体重の比率は私とあまり変わらないのですが、数値だけ近くても私は決してあんなスタイルではない…残酷な現実(笑)。
レンと無邪気なダンスを踊るリンを見てあんな風になりたいと思いました(笑)。

ミクの4コマ原稿を描いてて思うのが、モノトーン率がとても高いという事。
元々子供向けに作られたキャラではなくても今は子供にも人気のボカロですが、私の子供時代にボカロがあれば、ビジュアルに惹かれていたと思います。
私は女の子らしいものが苦手だったので、子供時代はハマれるアイテムやキャラがとても少なかったのです。
ボカロは私みたいなクールなものが好きな女児の心も捉えているのではと思いました。
[2013/09/01 00:00] | CG | page top
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