偶然と必然
法事に行ってきました。今月2回目です。
創作者には生死を彷徨う危険がつきまとう、家族はその生命が心配でたまらない状態に置かれる。
これはジャンル関係無いと感じました。苦しみを抜けたそうで、ホッとしました。
同時に私の事も凄く心配してくれて、多分大丈夫だと伝える事が出来ました。
一緒に生活して見ている人にしかかけられない言葉をかけてもらったと思います。
他人で無いなら決して軽く考えたりしない。
生死を彷徨う苦しみが、価値ある試練なのか、身を滅ぼすだけのものか、判断して行動するのは本人も周りの人も難しいものです。
集まった時にそういう話をしたので、お寺でお経を聞いてる間に涙が一筋こぼれましたが、誰にも気付かれまいと自然乾燥を待って過ごしました。

帰りには受験時代にお世話になった画塾の先生に地元の駅で偶然お会いしました。
大分昔なのに私の事を覚えて下さってて嬉しかったです。
私は高3の1学期になってもまだ進路に迷ってました。大学か専門か、大学なら美術・音楽・歴史…。
そんな時、その画塾から1枚の案内葉書が届いたのです。
うちに高3の、しかも絵に興味のある受験生がいるなんて誰も知る筈無いのに不思議でした。
勉強の為の塾のDMならしょっちゅう来ましたが、画塾の案内は初めてだったのです。
なんか縁みたいなものを感じて見学というか体験に行きました。
普通は「美術科に進学したいから来ました」と言う所を私の場合「案内葉書が来たから来てみました」状態。
画塾の先生もポカーンでした。
私は入学する事にしましたが、高3の夏から美術科を目指すなんて遅すぎると言われました。
高1から始めても早いとは言えないらしいです。
美術科受験が画塾に通うべきものだなんて知らなかった私…(稀にあえて通わない人もいる様です)。
でもおかげ様で進路も決まり、合格出来ました。
母校の大学でなければ漫画家にもなっていなかったかもしれない。
漫研に上手い部員さんが沢山いて、部誌の為に漫画を短期間で仕上げるのが始めて出来る様になったし(1ヶ月間3時間睡眠とかのギリギリの状態でやっとですが)、部誌の読者が地元や附属の子供達で子供を意識した制作を体験出来ました。
あの時の1枚の葉書から全てが始まったと思うと、あれは天使か悪魔かと思うくらい本当に不思議です。

ショパンが曲にタイトルを殆ど付けず、絶対音楽を創作した事で、世界で受け入れられやすくなったのかもと思います。
タイトルが何調というだけの曲、昔はそれだけじゃ分かりにくいと思っていましたが、調それぞれ全く音色が違うからそれだけでちゃんとタイトルになっているんだと思える様になりました。
黒鍵の多い調をハ長調に変換して弾くと全然違う感じになって凄く興醒めですもんね…。
29話で描いたメンデルスゾーンのセリフ「楽想が歌そのもの」や、ショパンの「演奏家はデッサンするだけで作品を完成させるのは聴衆」もそれをよく表してると思います。
それにもしショパンの曲が、キリスト教・神話・西洋文学から創られていたら、ヨーロッパ以外の人には取っ付きにくい。
(描こうとして調べて宗教の意味でぶつかる事がとても多いです…。)
ショパンの曲は音楽だけ聴いて好きかどうか判断出来る。ハマった人はその音楽を深く研究出来る。
まず曲が素晴らしいからこそですが、間口の広さと奥深さに改めて驚かされます。
音楽以外でも理想の作品像ですよね。
ショパンは未来に遺る音楽を目指していたから宗教や文化を超えて愛される曲を目指したのかもしれないけど、日本人にも聴いてもらいたくて計算して絶対音楽を創ったわけでは無いと思うし(生前にはそこまで広まっていない)、色んな偶然が重なってそうなったんだと思います。
ワルシャワ蜂起の失敗を知って神様は救ってくれないと宗教から離れたショパン、天才にはそういう偶然が必然として起こるんだなと…。
そのエピソードを描いた11話が今ニコニコ静画で配信中だと思いますのでぜひ♪
うちのパソでは見られないのですが今多分11話の筈です。

オーダーメイドのお店からお中元を頂いてびっくりです。有り難うございます。
作って頂いた服を東京に着て行った写真を葉書にプリントしてお返事させて頂きたいと思いました。
[2012/07/22 00:00] | 音楽家語り | page top
| ホーム |