聖書とショパン
西洋の歴史と思想を理解したくて聖書の解説本を読んでみました。
神に選ばれたのに調子に乗って堕落したり、弱虫が目覚めて勇者になったりとどんでん返しが多かったり、人の常を描いているので、聖書はキリスト教徒でなくてもストーリーとして楽しめるかもと思いました。
殺してはならないのに聖絶する等の腑に落ちない内容もいくつかありましたが、この矛盾は創作にもよく使われてるなと感じました。
科学と聖書の一致が面白かったです。
人の寿命が120歳に定められた事や、神が生物を創った順番が実際の生物の進化と似てるそうです。
シューマンのダヴィッド同盟やペリシテ人との戦いの元ネタらしきお話もありました。

リストが著書「ショパン」でショパンは敬虔なカトリックだと書いているのですが、聖書の中の良い行いとショパンの振る舞いがいくつも一致していました。
謙虚に譲る者は譲ったよりも多くを得るとか、金・名誉・地位・異性の為で無く使命の為に音楽をする所等。
宗教と道徳は違うそうですが、私は道徳的に正しい印象を受けました。
今ではショパンは世界中で最も支持される音楽家の1人ですが、生前は無冠の王みたいな状態だったので、理解されなくても清く生きるショパンをリストはイエス等聖書の人物に重ねて見ていたのかな?そこまでは考え過ぎかな?と思いました。
どちらにしてもショパンと聖書を愛して想いを馳せるリストが素敵です。

「褒められたくて自分の善行を人に見せるのは偽善であり、謙虚で隠れた善行は人に褒められはしないが神が報酬をくれる」、「迫害を恐れず信じた事を貫く」等も印象深かったです。
聖書の中の迫害はまさに公開処刑…これはキリスト教徒で無くても起こると思います。
表現者なら自分のした事に対するバッシング。
表現に対してどう受け取るかは人それぞれ自由です。
自分の想像以上の反響を頂いて感激する事もあるし、良くない意見は今後の向上に繋がるものもあれば、そんなつもりで書いてないのに曲がった解釈をされたり、こちらの方が正しい事を書いているのに間違った情報を持った人に批判されたりと、無力感に襲われる事も珍しく無いと思います。
私の僕ショパの場合だと、音楽や歴史を専門的に学ばれてる方々に支持して頂いた事が救いでした。
聖書の中の人達の迫害とそれに清く立ち向かう様子は、何か目的を持つ人の励みにもなると思いました。
[2012/07/26 00:00] | 音楽家語り | page top
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